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空き地をつくる人々と組織

コミュニティコレクションの形成に関わる、主要な人々に焦点を当てます。
宮北 剛己 宮北 剛己
KeMCoではUXデザインおよびデジタル・ヒューマニティーズの分野で活動しています。

前回のアクティビティでは、オブジェクト・ベースト・ラーニング(OBL)とそのKeMCoでの実践について、学んでいきました。これまでみてきたように、OBLはコミュニティ・コレクションへの関与を深める手法としても、活用されています。

このアクティビティでは、コレクションに関わる「人」に焦点を当て、6つのstepで進めていきます。Week 1で学んだように、コミュニティ・コレクションは、それをつくり、活用する人々の活動と密接に結びついています。コミュニティは絶えず変化していく存在であるため、コレクションもまた、コミュニティのニーズや動態の変化に合わせて常に適応していく必要があります。特に大学ミュージアムという文脈では、教員、職員、学生、来館者、パートナー機関といった多様なステークホルダーとの協働が、コレクションをより包括的に、そして多様な視点を取り入れたものにするために不可欠です。協働することにより、大学とその周辺コミュニティの双方を豊かにすることができます。

大学ミュージアムであるKeMCoは、コレクションと教育・研究活動を繋ぐハブとしての役割を果たしており、学術的な教育・研究活動とコミュニティの関心を結びつけるうえで重要な役割を担っています。また、大学とそのコミュニティを形づくる多様な声や経験を反映していく、という独自の役割を果たします。異なるステークホルダーと積極的に関わることで、KeMCoは従来の学問分野の境界を押し広げ、さまざまに知的好奇心を刺激することができます。ステークホルダーの役割と貢献を理解することで、KeMCoのような大学ミュージアムは、「空き地」としての存在をより意義深いものにし、また、インパクトのある場所を作り出すことができます。そして、コレクションを、探求と革新のためのダイナミックな空間に変えていく可能性を備えています。

コミュニティ・コレクションと「空き地」の形成には、様々なステークホルダーが関わっていますが、ここでは、以下の5つのステークホルダーに焦点を当てます。

  • 教員:展示のキュレーションに貢献するだけでなく、大学ミュージアムの資源や活動を活かした研究や教育プロジェクトを推進します。
  • 職員:大学内の運営上のニーズを満たし、大学ミュージアムの資源を教育や研究に活用することを支援し、大学ミュージアムの対外的な役割を促進します。
  • 学生:教育と研究の両面で多面的な役割を果たします。大学ミュージアム内で実践的な経験を積むだけでなく、市民参加を促し、コミュニティをエンゲージする活動を推進します。
  • 来館者:展示やプログラムに参加し、博物館の教育的・文化的側面を直接的に享受するだけでなく、市井ならではの視点を大学ミュージアムに提供します。
  • パートナーおよび連携機関:大学ミュージアムの専門知識やリソースを補完し、協働で展示やプログラムを実施することで、その活動の幅を広げ、より多様な視点や専門性を提供します。

KeMCoは、これらのステークホルダーとの協働を通じて、コレクションがより活気に満ち、学術的な貢献だけではなく、大学のコミュニティ・エンゲージメントを創出するうえでも不可欠なものとして発展することを目指しています。

This article is from the free online

大学ミュージアムにおける創造的「空き地」の実践:コレクション・マネジメントへの新しいアプローチ

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