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メイカースペース KeMCo StudI/Oを主軸とした活動

デジタル時代におけるステークホルダー主導のミュージアム体験をデザインする「KeMCo StudI/O(ケムコ・スタジオ)」の取り組みについて見ていきましょう。
Activities at KeMCo StudI/O
このstepでは、慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)が運営するメイカースペース「KeMCo StudI/O」で行われる活動を紹介していきます。KeMCo StudI/Oは、デジタル時代に対応した、ステークホルダー中心のミュージアム体験をデザインしていく場所となります。

慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)では、教職員、学生、来館者、パートナーおよび連携機関など、多様なステークホルダーとの継続的かつ多角的な連携を通じて、コミュニティの視点やニーズに対応した活動を展開しています。

さまざまなステークホルダーが集まり、協働してプロジェクトを推進していく拠点として、館内にメイカースペース(クリエイション・スタジオ): KeMCo StudI/Oが設立されました。最先端の機材を備えたこのスタジオは、展示エリアと同じ建物内に設置され、各ステークホルダーにとってユニークで開かれた場となっています。「StudI/O」の「I/O」は、それぞれ「Input(入力)」と「Output(出力)」を表し、「Input」は慶應義塾が所蔵するオブジェクトをデジタル化し、デジタル(オンライン)空間に投入することを指し、代わって「Output」は、デジタル化されたオブジェクトとそれに連なる情報を大学内外で広く共有し、活用することを意味します。

KeMCo StudI/O
KeMCo StudI/Oのシンボルは「FFIGURATI #314」と名付けられた、慶應義塾の卒業生でアーティストの大山エンリコイサム氏による作品

KeMCo StudI/Oでは、教員はデジタルファブリケーションツールを教育に取り入れ、学生の主体的な学びを促進していきます。職員はスタジオの運用を効率化し、リソースが適切に活用されるように調整します。学生については、単なる受け手としてではなく、新しい知見を提供し、テクノロジーを駆使・応用していく協力者としての役割も担います。そして、従来はオーディエンス(鑑賞者)と見なされていた来館者は、このスタジオをベースに、自身の興味関心を探求し、新たな表現に挑戦する場として活用します。最後に、パートナーおよび連携機関はそれぞれの専門性や資源を持ち寄り、KeMCo StudI/Oの活動を相互に補完し、教育と研究の新たな可能性を広げます。

KeMCo StudI/Oは、空き地のなかでも、旧来型のミュージアム(収蔵・展示機能)とは異なるかたちで、多様なステークホルダーが積極的に参加できるようにデザインされています。ここからは、KeMCo StudI/Oを拠点とした、2つ活用事例を見ていきましょう。1つ目は、オブジェクト・ベースト・ラーニング(OBL)とデジタル応用実践、2つ目は、ワークショップにおけるステークホルダーとの協働実践です。それぞれの事例を通して、各ステークホルダーが、KeMCo StudI/Oをどのように活用しているのか、詳しく見ていきましょう。

オブジェクト・ベースト・ラーニング(OBL)とデジタル応用実践

KeMCo StudI/Oを拠点に、教員が先導して実施するオブジェクト・ベースト・ラーニング(OBL)では、OBLの実践を通じて多様な視点を探求することに加えて、デジタル技術の活用に関して、実践的な経験を積むことができます。各種レクチャーは理論に基づいた理解と実践的な応用を組み合わせることで、オブジェクトの歴史的背景、活用方法とその意義について深い洞察を与えます。学生を中心とした受講者は、オブジェクト(実物)とデジタルオブジェクトの両方に触れることで、新たな視点からオブジェクトについて学習します。

本取り組みでは、教員はコンテンツの制作・提供に注力する一方、職員は効率的な企画・運営を担います。また、学生をはじめ一般市民を含む来館者は、議論に多様性をもたらし、それぞれの視点を提供します。さらに、パートナーや連携機関は、専門知識、リソース、ゲスト講師などを提供することで取り組み全体を活性化させ、各コンテンツ(ラーニング)が一環とした学習体験となるよう工夫を凝らします。

Digitization training

ステークホルダーの役割

  • 教員: 知識を共有し、学術を基盤としたエンゲージメントを促進する。
  • 職員: レクチャーを調整・管理し、円滑な実施を推進する。
  • 学生: 対話に参加し、トピックに新鮮な視点を持ち込む。
  • 来館者: 多様な視点を持ち込み、ミュージアムの教育的活動を補完する。
  • パートナーおよび連携機関: 外部機関ならではの専門知識やリソースを提供する。

ワークショップにおけるステークホルダーとの協働実践

大学ミュージアムにおけるワークショップの実施は、多様なステークホルダーがそれぞれの視点やスキルを持ち寄り、積極的に関わり合うダイナミックなプロセスとなります。教員の役割は、ワークショップをリードするだけでなく、インタラクティブで刺激的な学習環境を創出することとなり、職員は、リソースの手配やスケジューリングなど、舞台裏で重要な役割を果たし、すべてがスムーズに進むよう調整します。

学生は、各プロセスに積極的に参加し、自分の考えや意見を表明し、しばしば議論や活動をリードします。また、KeMCoの来館者(一般の方も含む)は、多様な視点を提供してくれます。来館者の参加は、学術以外からの視点を持ち込む上で不可欠であり、ワークショップが理論的なだけでなく、現実社会と深く関連することを担保します。最後に、パートナーおよび連携機関は、例えば異分野の専門家を招聘したり、ツールを提供したり、時には空間(場所)の提供を通じて、専門的なスキルやリソースを提供します。

ワークショップ

ステークホルダーの役割

  • 教員: 専門知識等を活かしてワークショップをリードする。
  • 職員: リソースの手配やスケジューリングを確保し、ワークショップの成功を支える。
  • 学生: アイデアを出し、積極的に参加し、議論の方向性を導く。
  • 来館者: 多様な経験や視点を提供し、考察を深める。
  • パートナーおよび連携機関: 質の高いワークショップを実現するために、専門的な知識、ツールやリソースを提供する。

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大学ミュージアムにおける創造的「空き地」の実践:コレクション・マネジメントへの新しいアプローチ

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