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Photons: our first state variable/状態変数としての光子

Photons: our first state variable/状態変数としての光子

量子コンピュータを開発していくに当たって、まず最初に考えなければならないのはどの種類の状態変数を採用すべきかということでしょう。この動画では光子を用いた量子ビットの研究で世界をリードする東京大学の古澤明教授の研究室にお邪魔しています。

状態変数とはある種の物理現象をデータに変換する方法をさします。古典コンピュータのチップでは電線上の電圧の状態に基づいてトランジスターのオンオフを切り替えます。例えば仮に3.5ボルトを1、0ボルトを0とすると、二進数によって様々な数値を表現することができるようになります(二進数については量子レジスターや量子アルゴリズムの話の中で扱ってきました)。では量子データの場合どのような物理現象を利用すれば良いのでしょうか。

光子は我々が知りたい物理現象を理解するのに最も適した存在かもしれません。高校物理や一般的な科学についての知識ですでに光子について詳しい方もいらっしゃるかもしれませんが、光子というのは光が持つ最小単位の粒子だと考えてください。原子はこの光子の吸収放出をしており、この現象が電気を作るというアインシュタインの理論によって太陽電池や量子力学は発展してきました(アインシュタインはこの光量子仮説でのちにノーベル賞を受賞しています)。

光は粒子としても波としても振る舞うというのを聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、この現象こそが量子力学の核心部分であり光を利用した量子コンピューティングを可能にしているのです。ここでわかるのは光子を用いることで、量子コンピューティングにもいくつかのデータをエンコーディングする方法があるということです。この動画では光子の偏光時間位置がどのように量子ビットとして利用されているのかを紹介しています。

また、次のステップからは、他の物理現象(電子のスピンや超伝導体の電流、1原子の状態など)がどのように量子ビットとして表現されているのかを見ていきたいと思います。

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量子コンピュータ入門

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