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Superconducting systems/超電導システム

Superconducting systems/超電導システム

これまでの講義では東京大学の中村泰信教授の研究室を訪れ電荷と磁束を量子ビットの状態変数として扱ったシステムについて学習しました。この動画ではさらに掘り下げ、そこで行われていた実験が実際にどのように繋がってくるかを学習します。

冷却装置の中での実験

中村教授の研究室で使われている巨大な装置は希釈冷凍法と呼ばれる極低温領域での冷却法により冷却します。装置の中には大きな円材が写真のように配置されています。

superconducting qubit rig, from Professor Nakamura's laboratory 図は中村泰信教授により提供されました。

下の図は各量子回路と温度帯毎にどのように量子ビットを制御するかを表しています。上から室温(RT)、4ケルビン、そして10ミリケルビン(絶対零度の-1/100の温度)という順番になっています(量子ドットの実験も似たような設計になっています)。

stages for cooling and controlling a superconducting qubit, from Professor Nakamura's laboratory 図は中村泰信教授により提供されました。

最下層には半分に分かれたアルミニウムの塊がありそれぞれケーブルのコネクターとセットになっています。内部には小さな長方形のチップが埋め込まれています。この場合では約1mm程のtransmon量子ビットが使われています(transmon量子ビットに使われているジョセフソン接合が実際に占める面積はとても小さいです)。

Al block with a single superconducting qubit, from Professor Nakamura's laboratory 図は中村泰信教授により提供されました。

今後の動向

下の図は新型チップの図です。量子ビットは黄色の格子点に配置されます。量子ビットの内側のリングと外側のリングはジョセフソン接合によりtransmon量子ビットと呼ばれる超電導量子ビットが作り出されます。各量子ビットには隣接された量子ビットと相互作用するために4本の腕上の線があります。

そして4本セットになっている蛇上に伸びた線は量子ビットの測定に用いられています。図上では記載されていない部分もありますが、1セット毎に4つの量子ビットの測定に用いられます。

黄色の格子点上にある極小の小さな孔は赤い基盤とその上下に存在する地板を接続し、電圧を安定させるために使われます。図の下から伸びる黄色い線は単一回転ゲートやCNOTゲートなどの隣接された量子ビットとの処理に用いられます。

図はイメージであり実際のデザインではないですが、実験の説明だけではなく実際に図を見て解説する事でより理解が深める事ができます。設計が完成すれば、中村教授の研究グループは数十や数百の量子ビットを実装することが可能になります。このような設計は量子エラー訂正機能を走らせる事も可能になるでしょう。

design for a scalable silicon superconducting chip from Professor Nakamura's laboratory 図は中村泰信教授により提供されました。

超伝導量子ビット、特にトランスレノンは、トランジスタに比べてサイズが大きいです。私達は単一のチップに多くの量子ビットを入れることはできず、2つの超伝導量子ビットを別々のチップに絡ませることは、大きな課題の一つです。

This article is from the free online

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