文化財とは？

コースへようこそ

このコースでは、文化財の保存と活用について学んでいきます。慶應義塾大学のキャンパスにも文化財が数多くあります。その中でも「旧ノグチ・ルーム」を事例に、Week1ではノグチ・ルームが完成してから、移設されて環境が改変された結果「旧」を付けて呼ばざるをえなくなった現在に至るまでどのような経緯があったのか、Week2では文化財としてどのように活用すべきか具体例を示しながら考えていきます。文化財は何もせずに保存、継承されるものではなく、能動的な働きかけがなければ次の世代へ引き継いてはいけないということを「価値の共有」をキーワードとして学んでいきましょう。

Week1で学ぶこと

Week1では、慶應義塾大学の「旧ノグチ・ルーム」を題材に、文化財の保存と継承について学んで行きます。

私たちは多かれ少なかれ文化財に囲まれて暮らしていますが、それらは意識しなければ目に止まることはあまりありません。文化財をそれと認識できなくなり、忘れてしまったとき、それらが失われることへの抵抗もまた無くなります。慶應義塾大学にあった「ノグチ・ルーム」は歴史的価値と同時に芸術的価値も非常に高かったにもかかわらず、撤去されてしまいました。この事例を通して、価値ある文化財であっても、能動的にその価値を共有し、忘却から守らなければならないということが理解してもらえるでしょう。

^{慶應義塾大学三田キャンパスの旧ノグチ・ルーム（©️慶應義塾大学アート・センター／撮影：新良太）}

^{解体・移設される前のノグチ・ルーム}

第1週後半で見るように、慶應ではノグチ・ルームの一件のあとにも、日吉寄宿舎（1937）という歴史的価値のある建築物が解体されそうになっています。しかしその際には解体決定前に大学当局が諮問会議を招集し、そこには専門家が含まれていました。保存の答申がなされた結果、現在も寄宿舎の姿を見ることができます。このことは、ノグチ・ルームの件が実際に活かされた事例だといえます。

かつてと全く異なった姿になった旧ノグチ・ルームの経過や、Week2で学ぶような活用を発信作業を通して共有する活動をご紹介し、参考としてもらうことで、このコースは学内外の他の文化財の保存活用にも貢献できるはずです。

メンバー紹介

このコースは、慶應義塾大学アート・センターの渡部葉子教授と所員／学芸員の新倉慎右と桐島美帆が講師を担当します。両名とも同センターにて「慶應義塾の建築」プロジェクトに携わり、「旧ノグチ・ルーム」をはじめとした塾内建築物の保存、修復、普及活動を行なっています。

^{左から、渡部葉子、新倉慎右、桐島美帆}

コース中は、慶應義塾大学出版会の安井元規、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の大川恵子がサポートします。チームメンバーを「フォロー」し、コース中の私達のリスポンスをお読みください。 　　

大切なお知らせ

• 各週のはじめのステップのDOWNLOADセクションにPDFファイルがリンクされています。
• 文中の画像は、”画像を拡大して見る” というリンクをクリックすると、大きなサイズの画像をご覧いただけます。
• 特殊な単語やこの分野に固有な単語をStep1.17にまとめていますのでご利用ください。
• 各ステップを終了したら、次のステップに進む前に、“Mark as complete”のボタンをクリックしてください。

コースをアップグレードして特典をご利用ください

コースをアップグレードすると、以下のような特典をご利用いただけます。 コースへの無期限アクセス: FutureLearnのプラットフォームが存在する限り、コース終了後も無期限にコースにアクセスして自分のペースで継続的な学習が可能となります。 参加証・修了証の取得: 条件を満たした学習者は参加証、あるいは修了証を取得することができます。学習成果の証明としてご利用いただけます。

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