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製紙工程のはじまり

Sixty kilometers from Tokyo, in Ogawamachi, known as the “hometown of washi paper”. The mulberry paper plant wood is being steamed.

和紙はどのような工程で製造されているのでしょうか? 材料である植物から紙ができるまでを見ていきましょう。

製紙工程のはじまり

ここまで紙の材料を学んできましたが、ここからは、それらがどのような工程を経て紙になっていくのか、製造工程について学んでいきます。

トレーラービデオが大変寒い景色だったのを覚えていますか?実は、和紙の製造行程は、冬から始まります。それはなぜでしょう? 紙製造の最初の工程をビデオでご覧ください。

基本的な製紙工程

中国の古い書物である『後漢書』には、蔡倫が考案した製紙の原理についての記述が記載されています。

Chinese book 図1 『後漢書』、囲いは蔡倫に関する記述
詳しく見る

第1段階

第1段階は、原料となる植物や植物を原料とした布などを繊維化します。蔡倫は原料に樹皮、麻屑、ぼろ布、漁網を用い、繊維化するために臼を用いました。この工程で植物から主要構成成分であるセルロース、繊維素を取り出すことが可能となります。

第2段階

第2段階は、繊維を水中に分散させます。これは水素結合を促すためです。水中に漂う繊維をシート状の物質にするため、平らな簀(す)が用いられます。簀によって水と繊維が分離された状態の繊維部分、繊維が密な集合体となっている状態から紙となります。

第3段階

第3段階で、繊維が水分を含んで凝集している状態から、そのままの形状で乾燥させることにより紙が完成します。 以上が、製紙の原理です。

この原理が基本となり、製紙工程や原料が変化して、多種多様な紙が生まれます。

小川町の製紙工程

ビデオでは、小川町で製紙工程の始まりの部分を紹介しました。 小川町では、続いて以下のような製紙工程をたどります。

第1ステップ

  1. 楮きり(11月から1月収穫)
  2. 楮かしき(蒸す)・・・本ステップのビデオ前半
  3. 楮むき(表皮を剥き乾燥)・・・本ステップのビデオ後半
  4. 楮ひき
  5. 楮煮
  6. 楮さらし(かっつぁし)
  7. ちりとり
  8. 楮打ち

第2ステップ

  1. ビーター
  2. とろ叩き(ネリ=トロロアオイ)
  3. 紙漉き

第3ステップ

  1. 紙絞り
  2. 紙干し

続いて、第2段階の紙漉き、第3段階の乾燥について紹介します。

This article is from the free online

古書から読み解く日本の文化: 和本を彩る和紙の世界

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