Skip main navigation

林羅山の書簡(斯道文庫所蔵)

林羅山の書簡(斯道文庫所蔵)
ここで、羅山の多方面への関心を示す興味深い資料を紹介します。 書籍情報と高品質画像は特設サイトでご覧ください。

Old Book 図1 『羅山書簡』
Click to take a closer look

原文

以下が、句読点・濁点を補い、一部表記を変更した原文です。

  猶々今日急にならぬ御事に候はば、明日中にうけ給候へば、満足仕候。 其已来、以書中不申上候。御無事御座候哉。此方無相替義候。然者、近日拝北斗申度事御座候。就其不審事申進候。
一 北斗ト申ハ、七星ノ内ニテ候ヤ。但、七星ノ外ニテハイヅレノ星候ヤ。 一 羅睺星・計都星ノ内ニテ候ヤ。惣テ此両星ハイツレノ星候ヤ。 一 属星ノ法ト申候ハ、本命星ヲ本ト仕候ヤ。 一 大属星ノ法ト申候時、七星又ハ、いづれいづれを入申候ヤ。 一 常ニ北斗七星ヲ拝スト、いづれいづれニテ御座候ヤ。
 右条々、以参可申上所に、ちと急にうけ給度存候間、目六御書付にて承度存候。同は、大属星ノ法次第、北斗七星ノ次第、拝見仕度存候。以上 恐惶謹言
                       廿日 道春

現代語訳

前回以来、御手紙をお出ししていませんでしたが、お元気でしょうか。私は変わりありません。 さて、近々北斗七星法を行いたいと思っております。そこで、分からないことを申しあげます。
  • 北斗というのは、北斗七星の一部なのか、それとも七星以外なのか。
  • (北斗というのは)羅睺星・計都星のどちらかなのか、そもそもこの二つはどこの星なのか。
  • 「属星法」というのは、本命星をもととするのか。
  • 「大属星法」というときは、北斗七星またはどの星を入れるのか。
  • いつも北斗七星法を行うときは、どの星を指すのか。
これらのことを、直接参上してお聞きすべきところ、ちょっと急にお聞きしたくなったので、箇条書きを書き付けてお伺いしています。 あわせて、「大属星法」「北斗七星法」のマニュアルも拝見したいと思います。
追伸 今日すぐにはできなければ、明日中にお聞きできれば満足です。

解説

宛先は不明ですが、質問の内容からして、真言宗または天台宗の僧侶で、このような修法に詳しい人なのでしょう。ずいぶんせっかちに質問していますので、かなり普段から仲のよい間柄だと推測されます。

星への信仰は、古代から日本において盛んですが、僧侶でない羅山が自分で専門的な修法を行うというのは興味深いところで、彼の関心が、単なる漢学者のそれとは違い、仏教・神道も含んだ日本のさまざまな文化に及んでいたことを示すものと言えるでしょう。

© Keio University
This article is from the free online

古書から読み解く日本の文化: 漢籍の受容

Created by
FutureLearn - Learning For Life

Reach your personal and professional goals

Unlock access to hundreds of expert online courses and degrees from top universities and educators to gain accredited qualifications and professional CV-building certificates.

Join over 18 million learners to launch, switch or build upon your career, all at your own pace, across a wide range of topic areas.

Start Learning now