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活用のひろがり

活用のひろがり
旧ノグチ・ルームは、家具の展覧会への出品、旧ノグチ・ルームを使った展示や公演などの場面でも活用されています。このステップでは、ワークショップや見学会といったイベントにとどまらない、さまざまな活用のあり方をご紹介します。

旧ノグチ・ルーム内の家具は、これまで多くの展覧会へ出品されてきました。2006年にはニューヨークのイサム・ノグチ庭園美術館から「デザイン――イサム・ノグチと剣持勇 (Design: Isamu Noguchi and Isamu Kenmochi)」展への出品依頼があり、《腰掛椅子(小)》や《丸椅子》など計6点を貸し出しました。家具には傷や汚れが認められたため、貸出前に修復を行い、安全な状態に整えました。(《腰掛椅子(小)》の修復処置についてはStep 2-5を参照)また、イサム・ノグチの没後30年であった2018年には、展覧会への出品依頼が多く寄せられました。2017年から2018年にかけて大分県立美術館、香川県立ミュージアム、東京オペラシティアートギャラリーに巡回した「20世紀の総合芸術家 イサム・ノグチ――彫刻から身体・庭へ」展には、《コーヒーテーブル》と《丸椅子》4脚を貸し出し、通常非公開である旧ノグチ・ルーム内のイサム・ノグチ作品を多くの人に見てもらう機会となりました。

近年はクリエイティブな試みもみられます。2016年に行った「転位する部屋:一畳敷と新萬來舎」という旧ノグチ・ルーム公開イベントでは、「建築物の転位」と「建築物の記憶」という問題設定のもと、旧ノグチ・ルームを会場とした現代作家による作品展示や研究者によるレクチャーを行いました。

2018年には慶應義塾大学アート・センターの土方巽アーカイヴの「アート・アーカイヴ資料展XVIII 土方巽、トリックスター/肉体の叛乱1968ー2018」と連動し、旧ノグチ・ルームでダンス・パフォーマンスが行われました。さらに港区の文化事業プログラムの演劇プロジェクト「シアターコモンズ」の企画により、旧ノグチ・ルームを会場にした戯曲朗読、リーディングパフォーマンスが行われるなど、現代芸術の活動にも活用されています。

転位する部屋 「転位する部屋:一畳敷と新萬來舎」イベント展示風景 ©️慶應義塾大学アート・センター 

参考文献

  • 本間友、新倉慎右「報告1 大学建築を開く:「転位する部屋」と「慶應義塾建築プロムナード」」『科学研究費補助金基盤研究(A)「大学における「アート・リソース」の活用に関する総合的研究」平成28年度報告書 ユニヴァーシティー・アート・リソース研究Ⅱ』2017年3月、95-98頁。

© Keio University
This article is from the free online

Invitation to Ex-Noguchi Room: Preservation and Utilization of Cultural Properties in Universities――旧ノグチ・ルームへの招待:大学における文化財の保存と活用

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