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染色について

染色について

日本人は書物を美しく飾るために、様々な工夫をしました。 その主たる方法は美しい紙を用いることでした。紙を美しくする方法として良く用いられたのが、紙を染めることでした。紙の染め方にも様々な種類がありますが、最初に良く用いられた植物系の染料について簡単に説明しておきましょう。

主たる染料

  • 黄色系・黄檗(きはだ・おうばく):みかん科の落葉高木の樹皮を用いる。 写経 の料紙に多用された。苦みがあり防虫効果があるとされる。
  • 茶色系・柿渋(かきしぶ):熟す前の渋柿の実を絞った汁を発酵させた液体。赤みのある茶色で塗り重ねれば濃くできる。防虫効果もあるとされ、たっぷり塗れば防水効果もある。
  • 茶色系・丁子(ちょうじ):フトモモ科の植物チョウジノキの花の蕾を乾燥させたのが香辛料クローブで、その煮汁は染料としても使用された。
  • 青色系・藍(あい): たで科の藍の葉を利用。様々な染め方があり、古くから利用された。染めを重ねる回数で濃くすることもできる。
  • 赤色系・紅花(べにばな):菊科の植物。口紅の材料ともなる。先端の花だけを摘んで利用するので「末摘花(すえつむはな)」の異名がある。
  • 紫系・紫:むらさき科の多年草の根の汁を用いる。紫は高貴な色とされたが紫外線に弱く変色しやすい。

これらは染色に用いられた植物のごく僅かなものにすぎません。紙を染めるのは布を染めるのと共通する部分も多いので、興味のある方は日本の染物について学んでいただけると参考になると思います。

それではこれから様々な染色加工について見ていきましょう。ビデオでは鉱物系の絵の具を塗って色付けすることも加えて説明してあります。

ビデオで紹介されている書物

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  1. 平家物語
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  2. 尤草紙
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  3. 菅家文草
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  4. 指微韻鏡
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  5. 近代秀歌
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  6. 遍照発揮性霊集
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  7. 後漢書
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あなたの地域で使われている主な顔料は何ですか?

あなたの地域では、紙や布を着色するためにどのような種類の顔料が使用されていますか?コメント欄でにあなたの知見や発見を共有してください。

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古書から読み解く日本の文化: 和本を彩る和紙の世界

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