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基本的な装訂の種類4 – 綴葉装

基本的な装訂の種類4 – 綴葉装

続いては紐や糸で紙を綴じる2つの装訂です。数的にも多いものなのでしっかり理解する必要があります。

4. 綴葉装(てつようそう・てっちょうそう)

*Tetsuyōsō* (“multisection” binding) 図1. 綴葉装(単位:帖)

綴葉装は列帖装(れつじょうそう)とも言います。5枚前後の紙を重ね縦に二つ折したものを「折(おり)」と言いますが、それを必要なだけ重ねて、折り目に明けた穴に糸を通して綴じ合わせ、表紙を付けた装訂法です。

Goshūiwakashū 図2. 綴葉装の例 四半 後拾遺和歌集
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Kin’yōwakashū 図3. 金葉和歌集 〔江戸前期〕
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Hekianshō 図4. 僻案抄 文明13年写
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両面書写が可能な斐紙や叩いて斐紙に近づけた楮紙などを用いるのが原則です。平安以降江戸時代に至るまで、上等な装訂として長く用いられ続けました。日本発生説もありましたが、1900年に中国西域の敦煌で発見された、洞窟に閉じ込められ唐時代以前の文献群である所謂「敦煌文書(とんこうもんじょ)」に同様の装訂の本が発見されており、やはり中国より伝わったものと考えられています。中国ではあまり普及しなかったようで、日本でのみ愛され多用されましたので、日本的な印象の強い装訂と言えます。和歌や物語など日本の古典作品はこの装訂で作られたものが目立ちます。薄い紙でも一度横に二つ折りしてから用いるとこの装訂ができます。これを折紙綴葉装(複式列帖装とも)と言います。軽くて見栄えがすることから、連歌師や医師・僧侶などの旅や移動の多い人物に愛用されたようであります。数え方は「帖」です。

Sagoromo no *sōshi* 図5. 折紙綴葉装の例 〔狭衣の草子〕 一帖
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Bunpitsu mondō-shō 図6. 折紙綴葉装の例「文筆問答鈔」
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古書から読み解く日本の文化: 和本の世界

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