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『唐詩選』のパロディ

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© Keio University
こうして成熟した文化の中で、『唐詩選』そのものをパロディにした滑稽な詩(狂詩)が作られます。

『通詩選笑知』

Old Book 図1 『通詩選笑知』天明3年(1783)刊
ピンクの線の部分がこのステップで取り上げられている狂詩部分。
書籍情報と高品質画像は特設サイトでご覧ください。
Click to take a closer look,
全文はGoogle Book Project 国文学研究資料館で公開 (SEE ALSO [1][2]参照)
本文の周囲に注釈を配置するのは、Step 3.19で見た『唐詩選掌故』の形式を真似ています。書名も「しょうこ」を「しょうち」と似せています。

パロディ作品 『屁臭(へくさい)』

このなかから一首読んでみましょう。(仮名遣いは原文のままです)
原文よみがな
一夕飲燗曝いつせきかんざましをのみ
便為腹張客すなはちはらはりのきやくとなる
不知透屁音すかしべのをとをしらず
但有遺矢跡たゞうんこのあとあり

もととなった作品 『鹿柴(ろくさい)』

もとの詩は、裴迪(はいてき・10世紀ごろの中国の武将)の「鹿柴(ろくさい)」です。王維(唐時代の詩人・官僚)の別荘である輞川荘の風景のひとつ「鹿柴」を詠んだものです。
原文読み下し
日夕見寒山日夕(にっせき) 寒山(かんざん)を見ては
便為独往客便(すなわ)ち独往(どくおう)の客(きゃく)と為(な)る
不知松林事松林(しょうりん)の事を知らず
但有麏麚跡但(た)だ麏麚(きんか)の跡有り *麏麚は鹿のこと

解説

王維の「鹿柴」も『唐詩選』に収められ、ともに静謐な夕暮れの風景を詠んだ詩として知られます。その世界をスカトロジーでひっくり返したものです。押韻の字「客」「跡」はそのまま使い、「かんざん」→「かんざまし」、「こと」→「おと」など、できるだけ近い音の言葉を使って、全く違う情景を詠んでいます。
作者は、ふだんから狂歌や狂詩を作っては批評し合う遊び仲間たちです。その中心にいた大田南畝(おおた・なんぽ、1749-1823)は古文辞派の漢詩人でもありました。身分はまちまちで、幕府に仕える武士だったり、大商人だったりするのですが、文学の世界では、ふだんの生活や身分を離れて、このような作品を作っています。これも演技の文学と言えるでしょう。
なお、本来なら注釈も合わせて読むと一層面白いのですが、それを理解するには、江戸時代の戯作や社会風俗に関する知識が必要です。詳しくは、SEE ALSO [3] の注釈書を参考にして下さい。
© Keio University
This article is from the free online

古書から読み解く日本の文化: 漢籍の受容

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